FGO

FGOは面白くない? ストーリーは面白いけど、ゲームとして見ると……

『Fate/GrandOrder』(通称FGO)について調べていると、面白くないとかつまらないという意見をたびたび目にします。

アプリレビューはもちろん、FGO攻略wikiの雑談掲示板などですら時おりそういったコメントを見かけるくらいです。

実際サービス開始最初期から僕は遊んでいますが、「FGOは面白くない」という意見にはすごく同意します。 なんなら、いいぞもっと言え! と思ってしまうくらいには。

とはいえ、FGOにも素晴らしい部分だってあります。 当然、悪い部分だけではありません。

あまりにも悪い部分が目立ちすぎていて、良いところがカケラも目立たなくなってしまっているのですが……。

FGOはゲームとして面白くない

さて、一口に面白くないといってもざっくりしすぎています。

細かく言うならFGOの面白くない点は以下のような感じ。

  • ガチャが非常に渋い
  • キャラクターの育成がキツい
  • なのにオート周回ができない

ガチャが渋すぎる! ☆5キャラ排出率はなんと”1%”

そもそもの問題として、あまりにも渋すぎるガチャの排出率があります。

FGOにおけるガチャのレア排出率は、

キャラクター
☆5  1%
☆4  3%

礼装
☆5  4%
☆4 12%

すべてのソシャゲのメインコンテンツである、キャラクター。 その最高レアである☆5キャラが、まさかの「1%」。 次いで☆4が「3%」です。

実際のところ、その他のソシャゲでもガチャでの最高レア排出率は1~3%くらいで良くても5%程度ですから、ぱっと見はほとんど差がないように感じられるかもしれませんが、意外とこの数パーセントの差は大きいですよ。

そしてFGOのガチャのもっとも恐ろしいところは、天井が存在しないというところです。

いや、厳密にいえば天井というか天井に近いなにかは存在します。

それは、

  1. 同一の☆5キャラクターを6体以上入手したときに手に入る「無記名霊基」を10個集める
  2. 無記名霊基10個で☆5キャラクター※を1体入手できる

※恒常 + ストーリー限定 + 交換時点でのピックアップ限定キャラクター

というもの。

ご覧いただければわかるとおり、あまりにも非現実的な条件なので、超廃課金者もしくは異常な強運とキャラクターのかたよりがない限りは到底目指せるような天井ではありません。

参考までに、サービス開始最初期から遊んでおり多少の課金もしている僕ですが、現時点で無記名霊基は1つとして手に入れたことはありません。

キャラクター育成があまりにも大変

ほんの数パーセントの壁を乗りこえて☆5キャラクターや☆4キャラクターを入手したとしても、そこでさらに立ちふさがるのが、キャラクター育成の壁。

FGOではキャラクターのレベルを上げるだけならそれほど大変ではありません。 むしろ他のゲームと比較してもそれなりに楽な部類であるように感じます。

問題はキャラクターごとに存在する3種類のスキルを強化するときです。

スキル強化にはキャラクターごとに設定された特定の素材を大量に消費します。 場合によってはひとつの素材を合計180個も要求されることすら。

しかも、次から次に新素材が追加されていくため、新しくキャラクターが登場するたびに新種の素材を集めなおさなくてはいけないという地獄。

そして更に、クエストを周回するのにやたら時間がかかるし、挙句の果てには5周以上して求める素材が1個しか手に入らないなんてことだって珍しくないくらいです。

それでも、素材集めのための周回プレイが簡単で快適であれば、それほど苦痛ではないのですが……。

オートバトルや周回スキップは存在しない

残念なことに、FGOにはオートバトルであったり周回スキップといった機能が存在しません。

そのせいで素材集めやイベント周回に多大な労力を要することもまた、FGOが面白くないといわれる要素です。

周回がしにくいということは、円滑なキャラクター育成の妨げになり、結果としてプレイヤーのやる気をそぐことにつながるからです。

適当にタップしているだけでバトルが終わってくれるなら、一回の周回がほんの2~30秒くらいで終わってくれるなら、多少の不満は飲みこめるでしょう。

現実はそううまくいきません。 一周にかかる時間は、クエストによっては5分近くかかる場合も……。

そして頑張ってクリアしても、育成素材が1つもでないなんてことだってざらにあることが、プレイヤーにさらなる絶望を押し付けてきます。

FGOの面白いところはストーリーが7割

FGOの面白い部分をあげるとすれば、それはストーリーです。

Fateシリーズや月姫を手掛けた原作者である奈須きのこ先生を筆頭に、Fate/Apocryphaを手掛けた東出祐一郎先生。

スチームパンク系ラノベの代表格ともいえる桜井光先生、そして魔法少女まどか☆マギカで有名な虚淵玄(うろぶちげん)先生などなど。

そうそうたる顔ぶれによって手掛けられた重厚なストーリーは、今や星の数ほど存在するソシャゲのなかでも随一の素晴らしさといっていいでしょう。

そしてそんな濃密なストーリーのなかに登場するキャラクターたち。

ストーリーを進めていくうちに彼ら彼女らにプレイヤーは自然と感情移入し、結果として、他のソシャゲとは比べ物にならないほどキャラクターに愛着がわいてしまうのです。

ストーリー中でキャラクターがひとり退場しただけで胸が苦しくなるなんて、FGO以外のソシャゲで味わうことはそうそうないでしょう。

キャラクターの掘り下げがすごい

FGOに登場するキャラクターは、かなり深いところまで掘り下げられています。

キャラクターとの親密度で解放されていくプロフィールはもちろん、彼らがもつスキルの一つひとつに至るまで、しっかりと設定が練られているのです。

プレイヤーから弱い弱いといわれるキャラクターの上方修正いわゆるテコ入れも、すべてではありませんが、「幕間の物語」というサブストーリー的要素を絡めて行われることも多いです。

そのうえ、ストーリー中の出来事がキャラクターの設定に反映されていることもあり、ストーリー中での感動を思い出さされ、さらにそのキャラクターへの思い入れが強くなっていくという流れ。

これらのストーリーの面白さとそれぞれのキャラクターの濃さなどによって、プレイヤーはFGOにのめり込んでいくのです。

少なくとも、僕はそうでした。

FGOは面白くないのか? まとめ

FGOは面白いのか、面白くないのか。

それは、

遊ぶものとして見ると全く面白くないが、読み物として見ればストーリーもキャラクターもすごく面白い

といえるでしょう。

ライトノベルを読むことに慣れている人、抵抗がない人には非常にオススメできますが、FGOをゲームとして楽しもうと考えている人には全くもってオススメできません。 地獄をみることになりますよ。