東方LostWord

東方版アズレン? 東方LostWordを1か月遊んでみての評価

東方Projectファンが待ちのぞんだ、RPGタイプのソシャゲ『東方LostWord』(以下、ロストワード)。

有り体に言ってしまえば、

東方Projectモチーフのアズールレーン

ですね。

戦闘システムなどはもちろん違いますが、基本システムがそのまんまというか。

そのあたりも含めて、1か月ほど遊んでみて感じた良いところや悪いところをレビューします。

東方LostWord 評価ポイント

  • 主人公の性別が女性のみ
  • スタミナが多いので、ずっと遊べる
  • 派遣システムで無駄なくプレイ
  • 寺子屋を活用して無駄なく育成できる
  • ガチャ石が簡単に貯まる
  • ガチャの天井が低い
  • キャラクターのボイスが3種類から選べる
  • キャラクター育成の幅が広い
  • 絵札(装備品)にもテキストが充実
  • イベント交換アイテムが豪華

主人公の性別が女性のみ

原作である東方Projectの世界観を損なわないためか、主人公の性別は女性で固定となっています。

根っからの東方ファンのなかには、東方キャラクターとオリジナル男性キャラクターのカップリングなどを嫌う人もかなりいるので、これは正しい判断だと思います。

そもそも東方Projectの世界観的に、霖之助を除いてメイン格の男性キャラクターはほぼ登場しませんからね。

ですが主人公の名前とプレイヤーネームはそれぞれ別に設定できるので、女性らしい名前でゲームを始める必要がありませんし、ストーリー中に世界観にあわないような名前(僕であれば、さるかご)で呼ばれることもありません。

メチャクチャ盛り上がる場面で「さるかご!」なんて呼ばれることがないのはいいですよね。 意外と他のソシャゲにはないシステムです。

スタミナが多いので、ずっと遊べる

アズレンポイントその1。

スタミナ関係は、艦これやアズレンでおなじみのいわゆる“資源制”となっており、時間経過によって“おやしろ”という施設に溜まっていく“霊P”を回収して遊ぶシステムになっています。

アズレンでいうところの海軍食堂と燃料ですね。

ゲーム開始当初こそ霊Pが少なくてクエスト周回などがあまりできませんが、プレイヤーレベルが上がると上限値がどんどん上がっていきますので、むしろ使いきれなくなるほどです。

施設もプレイヤーレベルによって強化することができ、1時間あたりの増加量が増えていきます。

使いきれない霊Pは、後述する“寺子屋”でたべものに変換することができるため、無駄になることもありません。

寺子屋を活用して無駄なく育成できる

アズレンポイントその2。

寺子屋はキャラクターを設定しておくことで、時間経過とともに経験値を入手させることができる施設です。 アズレンでいう寮舎。

ただ設定しているだけでは意味がなく、“課題”(他でいう、ミッション)をクリアしたり、霊Pを変換したりすることで入手できる“たべもの”を補充しておく必要があります。

パーティに編成していたり、クエストをこなしている間にも経験値は獲得可能なので、育てたいキャラクターをガンガン育てるのに利用したり、またはメインとサブのキャラクター間にレベル差がつくのを防ぐのに利用することができます。

上位のたべものを補充することで経験値にブーストをかけることも可能となっています。

おつかいで隙間時間を有効に

これは最近のソシャゲには結構あるヤツですが、アズレンでいえば委託にあたる、“おつかい”

キャラクターをおつかいに出すことで、霊Pや強化素材、封結晶(ガチャ石)、神結晶(特殊なガチャ石)、お賽銭などを入手することができます。

おつかいの必要時間は、30分・1時間・2時間・6時間の4種類。 普段は30分~2時間をこなしつつ、寝る前や仕事前に6時間のものに出すことで、効率的に遊ぶことができます。

自分で操作しているわけではないので、厳密には”遊ぶ”ではないかもしれませんが。

ガチャ石が簡単に貯まる

ソシャゲを遊ぶ人にとっておそらくもっとも大切なのが、ガチャがどのくらい回せるかだと思います。 ご安心ください、ロストワードはかなり回せます。

ロストワードで使用されるガチャ石は“封結晶”“神結晶”の2種類があります。 ガチャシステムの名前は“おいのり”

封結晶が基本で使用される石で、神結晶は仲間キャラクター1人確定の召喚に必要な石です。 ガチャ1回に5個の封結晶が必要となり、10連で50個を消費します。

封結晶を入手する手段は大まかに3種類で、課題をこなす、おつかいに出す、ショップでお賽銭と交換するなどがあります。 あとはメンテなどで配られる、通称”詫び石”。

上手くやれば1日にかなりの数の封結晶を集めることができます。 それこそ、10連が回せるくらいの数でも。

無課金や微課金でもかなりガチャが回せるようになっているので、ガチャ好きな人は是非!

ガチャの天井が低い

ガチャが回せるというのもすごく良いのですが、ロストワードは天井もかなり低くなっています。

1回で“交換P”が1ポイント貯まり、150ポイント貯まるとピックアップ対象のキャラクターを1人、選んで仲間にすることができます。

気を付けないといけないのが、通常ガチャには天井が存在しないこと。

何かしらのピックアップの時のみ天井が存在するので、普段はちょこちょこ回しながら封結晶を地道に貯めて、欲しいキャラクターがピックアップされた時に一気に回すといいでしょう。

……うるせぇガチャは回してこそガチャだろうが! というやり方も悪くないと思いますけど。 むしろ、いいぞもっとやれ!

キャラクターのボイスが3種類から選べる

なかなか思い切った仕様だと思いますが、ロストワードはなんとキャラクターボイスが1キャラクターにつき3種類から選べます。

「○○程度の声」という表記なので担当声優がだれかはわかりませんが、声優好きな人ならなんとなくわかるはず。 一応、ロストワードに参加されている声優さんの一覧は、

メニュー → ヘルプ → クレジット

から見ることができます。

そもそも東方Projectには「○○の声は××さん」とか「△△はこういう声」という公式によるイメージ付けがないので、ボイスを選んでるなかで「あ、これ合ってるんじゃない?」という声質を見つけるのも楽しいですよ。

キャラクター育成の幅がひろい

キャラクター育成の項目が多く、

  • 強化
  • 昇格
  • 突破
  • 覚醒

の4項目があります。

“強化”は強化素材を消費して、ステータスを直接強化します。 キャラクターのレベルが上がることで強化上限が解放されていきますが、大きくステータスが伸びるものではないので、オマケ的な感じです。

“昇格”は昇格アイテムを消費することでキャラクターの“RANK”を上げます。 ステータスが若干量アップするほか、キャラクターごとに設定された特性やスキルが解放されていきます。

“突破”は同一キャラクターを合成して、レベル上限の解放、ステータスの大幅アップ、スペルカードの解放が行えます。 戦力に直接影響してくるので、とても重要です。

“覚醒”は絵札(装備品)を分解することで入手できる割符わりふを消費して、キャラクターの☆を増やします。 ☆は最大5つまで増やすことができ、こちらもステータスの大幅アップができるので、重要です。

育成の幅がひろいのは、ちょっと遊びたいだけの人にとっては若干の面倒くささを感じるかもしれませんが、簡単にキャラクターの育成が終わったら味気ないというガッツリ遊ぶタイプの人にとってはうれしいと思います。

僕はキャラクターに入れ込むタイプなので、こういった育成要素が多いのは大歓迎です。

突破用キャラクター代替アイテムが存在&手に入れやすい

ありがたいことに、キャラクター育成要素である突破の際に、同一キャラクターの代わりに使えるアイテム“人形代”が存在します。

しかも毎月1つはログインボーナスで手に入るうえに、課題でも毎週1つ入手できます。 合わせて、月におよそ4つの人形代を入手することが可能。

なのでガチャで同一キャラクターを入手できずとも、キャラクターの突破を行うことが可能となっています。 どこまでユーザーに甘いのか。

今後、多少の制限がはいるかもしれませんが、現時点ではかなりソシャゲとして甘めに作られていると感じました。

絵札(装備品)にもテキストが充実

ガチャで手に入る装備品的なものが“絵札”です。

スペルカードに装備することでステータスが若干アップするほか、絵札が装備されているスペルカードを発動する際に、絵札の特性も一緒に発動されます。

解放されているスペルカードの数だけ絵札を装備できる(最大5つ)ので、若干とはいえステータス強化も全体でみると意外とバカになりません。

同じ絵札を合成することで強化上限の突破を行うと同時に、絵札に設定されているテキスト――いわゆるフレーバーテキストも順次解放されていきます。

ちょっと珍しいことに、ロストワールドでは装備品にすぎない絵札にもそこそこしっかりとしたフレーバーテキストが設定されているので、低レアの絵札でも楽しんで上限解放していくことができます。

絵札を分解することで、前述した割符を入手することもできます。

割符は覚醒に使用するほかにも、ショップで封結晶や強化素材、昇格素材などと交換することも可能なので、上限解放が最大まで終わっているものが被ったらさっさと分解して、割符にしてしまうといいでしょう。

イベント交換アイテムが豪華

イベントはまだ1度しか開催されていませんが、交換アイテムが非常に豪華なラインナップとなっています。

どれぐらい豪華かというと、

  • ガチャ排出キャラクターである”十六夜咲夜” × 1
  • キャラクター確定ガチャチケット”仲間確定祝詞” × 2
  • 人形代 × 1
  • ☆5イベント絵札 × 2
  • ☆4イベント絵札 × 2
  • その他、育成関係のアイテム × たくさん

そしてこれだけではありません。

ポイント交換だけでなく、期間中に貯めたポイントの累計によって配布されるアイテムも存在するのです。 これがまた豪華。

累計ポイント報酬のラインナップが、

  • 十六夜咲夜 × 1
  • 仲間確定祝詞 × 1
  • 人形代 × 1
  • ☆5イベント絵札 × 2
  • ☆4イベント絵札 × 2
  • その他、育成関係のアイテム × たくさん

ガチャ排出キャラクターを交換アイテムや累計ポイント報酬のラインナップに加えるというのは、前代未聞です。 少なくとも、僕が知っている限りでは見たことがありません。

キャラクター確定ガチャチケットも、合わせて3つも配布するというのはちょっと運営に狂ってるのかと聞きたくなるほど。 ……ユーザーとしてはすごくありがたいんですけどね。

今後もこのレベルが続くのであれば、かなりユーザーに優しいソシャゲになることでしょう。

東方LostWord 残念ポイント

  • 主人公の性別が女性のみ
  • 戦闘描写がイマイチ
  • 石を貯めるだけではガチャが回せない
  • ガチャの最低保証がない

主人公の性別が女性のみ

これは評価ポイントでも取り上げていましたが、主人公の性別は女性で固定されています。

確かに女性主人公のみにしたのは正しい判断だったと思います。 しかし、やっぱり男性主人公でプレイしたかったというユーザーも一定数いるはず。

この点に関しては賛否両論だろうということで、残念ポイントとしても取りあげておきます。

戦闘描写がイマイチ

キャラクターだけを目当てに遊んでいる人にとってはあまり気にならない部分かもしれませんが、

  • 戦闘時のミニキャラクターがイマイチ
  • 必殺技にあたるスペルカードの表現がショボい
  • ステージ移動の際に背景が動かない

といった、戦闘描写面での残念さが目につきます。 個人的に特に気になったのは、背景の動かなさ。

1ステージに3回の戦闘があるのですが、大抵は戦闘ごとに画面が暗転したり、背景がスクロールしたりといった移動表現がされるのですが、ロストワードはステージによっては全く移動表現がないものもあるのです。

せめて一瞬暗転するなりなんなりしてくれれば良かったのですが……。

スペルカードに関しては原作の演出に近づけてはいるのですが、最近でたソシャゲの中ではかなりクオリティが低いほうです。

石を貯めるだけではガチャが回せない

封結晶はもりもり貯まっていくので、ガチャ回し放題! と思ったら大間違い。

ガチャを回すためには、封結晶のほかに“お賽銭”が必要となるのです。

1回につき封結晶5個とお賽銭1,500。 10回なら封結晶50個とお賽銭が15,000がそれぞれ要求されます。

お賽銭は霊Pのように1時間ごとに“賽銭箱”という施設に貯まっていきます。 これを回収するか、もしくはクエストを周回して稼いだり、おつかいで稼ぐことも可能です。

しかしクエストやおつかいで稼げるお賽銭は微々たるものなので、実質的には賽銭箱から稼ぐことになります。

このお賽銭稼ぎがなかなか大変で、1日かけて15,000貯められるかどうかくらい。

やってられないくらいの残念ポイントではありませんが、もうちょっとお賽銭の必要量を減らしてくれたらなー、と思ってしまいますね。

まあ、毎日1回10連ガチャ回せるだけでもありがたいのですが。