FE風花雪月

FE 風花雪月をレビュー! 100時間プレイしたので評価してみる

今更ながら、『ファイアーエムブレム 風花雪月』にドハマリしました。 めちゃくちゃ面白いんですよこのゲーム。

流石は、かの有名なファイアーエムブレム(以下、FE)シリーズの最新作。

がっつり100時間ほど遊んでみて感じた風花雪月の良いところ悪いところをレビューしてみようと思います。

風花雪月の評価ポイント

  • 大きく4つに分岐する、ボリューム満点のストーリー
  • ストーリー中はもちろん、通常時会話まで完全フルボイス
  • 戦闘中、経過したターンをどこまででも巻き戻せる(回数制限あり)
  • 最高難易度&クラシックモードは古参ユーザーも満足な難しさ
  • 過去作と比べて恋愛要素が強め

まずは評価ポイント。 上から一つずつ紹介します。

大きく4つに分岐する、ボリューム満点のストーリー

風花雪月のストーリーは以下のような感じ。

傭兵として暮らす主人公は、ある日”ガルグ=マク大修道院”という場所に併設された士官学校にて、教師として雇われることになってしまう。

黒鷲の学級アドラークラッセ青獅子の学級ルーヴェンクラッセ金鹿の学級ヒルシュクラッセ

異なる国から成る三つの学級の生徒たちと仲を深めながら、彼らは5年後の再会を約束する。

そして5年後、その約束は果たされる。 かつて競い合ったあの場所で、お互いに殺しあう敵同士として。

あらすじの時点でなんとなく察しがつくとは思いますが、ストーリーの内容はわりと重め。

学校生活をおくる中でお互いに切磋琢磨せっさたくまする友として過ごした仲間たちと、数年後に戦場で敵同士として再会するという内容になっています。

ただ悪者がいて、なにかして、世界の平和のために倒すという王道ストーリーではありません。

それぞれに信念があって、それを貫くために行動し、それゆえに敵対するしかない。 殺したくはないが、前に進むためにはやむを得ない。

重いけど芯がしっかりある、戦いの悲しさを感じさせるストーリーです。

一つひとつが結構長くて濃いので、それぞれのルートのキャラクターにしっかり愛着をわかせてくれます。

しかしルートが違えば味方も違い、敵も違う。

前回クリアしたルートでは頼もしかった彼も、可愛らしかった彼女も、次に進めるルートでは殺しあう敵として登場してしまうことだってあります。

ストーリーがしっかりしている作品はたいていの場合は分岐があっても途中の流れがすこし変わるだけだったり、結末は結局一緒だったりすることが多いです。

しかし風花雪月は各ルートの本質こそ近いものの、完全に分岐した時点から話の流れは大きく変わるのです。

しかもプレイヤーの進め方によっては、本来は敵になるはずだったキャラクターが味方になることも。

すべて遊びつくせば、おそらくプレイ時間は100時間を超すのではないかと思われるほどのボリュームになっています。

参考までに、僕は現在3つ目のルートを進めている途中ですが、すでにプレイ時間は100時間を超え、110時間にさしかかろうとしています。 お気に入りキャラクターの育成に時間をかけつつとはいえ。

超効率プレイをすればまたわかりませんが、普通の遊び方をする分には相当なボリュームがあることは保証します。

通常時会話まで完全フルボイス

大ボリュームのストーリーをさらに盛りあげるのが、全編通してのフルボイス。

たいていのゲームは日常会話やモブキャラクターとの会話の際には「やあ」とか「そういえば……」程度の一言ボイスが入って終わりですよね。

なんと風花雪月では、仲間キャラクターはもちろん、その辺にいるモブキャラクターに至るまですべてフルボイスとなっているのです。

しかも仲間キャラクターに関しては、本来仲間にならないルートで仲間にした際もきちんとそのルート専用のセリフとボイスが用意されているという豪華さ!

一つひとつのセリフをきちんとキャラクターがしゃべってくれることで、それぞれのキャラクターに人間味を感じられるし、ストーリーにも厚みがでています。

もちろんキャラクターの親密度イベントもフルボイスになっているので、そのキャラクターがもっと好きになることは間違いなしでしょう!

……嫌いなキャラクターがいたら、もっと嫌いになってしまう可能性もすごく高いのですが。

経過したターンをどこまででも巻き戻せる、天刻の拍動

前作『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』から引き続き、ターン巻き戻しシステムが搭載されています。

風花雪月でのこのシステムの名前は天刻てんごく拍動はくどう

発動時点から戦闘開始までを、1行動きざみで巻き戻すことができる便利システムです。

「間違えて行動終了しちゃったからやり直したい!」といった状況や、「予想外に相手がクリティカル攻撃をしてきたせいで仲間が死んでしまった!」という状況をなかったことにできます。

ただし1回の戦闘で使える回数が限られているので、むやみに使っていると肝心な場面でやり直せなくて詰んでしまうので、使いどころには要注意。

天刻の拍動があるおかげで過去のFEと比べると格段に遊びやすくなっているため、FEシリーズ初心者のかたでも全然楽しく遊ぶことができます。

最高難易度&クラシックモードは鬼畜

ガッツリゲームを遊びこむタイプではない人にとっては評価点ではないかもしれませんが、コアなプレイヤーにとっては評価点たりえる部分です。

風花雪月は前述の天刻の拍動の存在や、その他細々とした追加点などから過去作に比べてかなり簡単になっています。 いってしまえば、ヌルゲー化しちゃっているわけですね。

しかしながら、無料アップデートにて追加された最高難易度”ルナティック”を”クラシックモード”で遊べば、多少簡単になっているとはいえ、コアなゲーマーやFEファンも満足な鬼畜難易度へと変貌します。

過去作と比べて恋愛要素が強め

FEには“支援レベル”というシステムが存在します。 C・B・A・Sの4段階が存在し、これが上昇することでキャラクター同士の関係が深まり、最終的には恋人になったり結婚したりします。

いわゆる好感度ですね。

支援レベルは第6作目『ファイアーエムブレム 封印の剣』にて導入されたのが最初です。

風花雪月では

  • 戦闘時に協力する
  • 副官に設定する
  • 指導を行う
  • 贈り物をする
  • 食事に誘う
  • お茶会に誘う

などで支援レベルを上げることができます。

特に異色なのが“お茶会”で、これに誘うことでさながらギャルゲーのような雰囲気に。

向かいあって選択肢のなかから正しいと思われるものを選ぶって、もうまさしくそうですよね。

正しい選択肢をしっかり選ぶことができると、最後にフリータイムに突入します。

フリータイムではいろんな角度から相手を見つめてみたり、贈り物をしたりすることが可能です。

特定の角度から見つめ続けると反応してくれるのですが、支援レベルが高いと特殊な反応を示すことも……!

自分のお気に入りのキャラクターを是非とも誘ってみてくださいね。

風花雪月の不評ポイント

  • 探索パートが面倒
  • ストーリー戦闘で詰みかねない
  • 周回前提のストーリー構成

続いて、不満だったところや、新規にプレイする場合に困りそうなところ。

探索パートが面倒

拠点探索パートで、会話したいキャラクターを探しまわったりするのが少々面倒に感じられました。

拠点となるガルグ=マク大修道院は少し入り組んでいて見づらく、自分の目当てのキャラクターがどこにいるのかわからないということもしばしば。

ミニマップに大体の位置は表示されているのですが、物陰にいてなかなか見つからないことも時おりあったので、そのあたりをもうちょっと調整してもらえると嬉しかったですね。

ストーリー戦闘で詰みかねない

セーブスロットを分けていないと、ストーリー上の戦闘でどうやってもクリアできなくなる、いわゆる”詰み”の状態に陥る可能性があります。

天刻の拍動というターンを巻き戻すシステムはあっても、ゲーム内で経過した日数は巻き戻すシステムはありません。

なので、ゲームを最短で進めようとしてキャラクターの育成をおろそかにした結果、戦闘でどうやっても勝てなくなってしまうという最悪の状況に陥るのです。

対策方法は、

  • セーブするときは、必ずセーブスロットを分ける
  • 章ごとにキャラクターのレベル上げを忘れずにやる

FEは昔から詰みやすいゲームではありますが、何十時間もかけて最終決戦までたどり着いたのに最初からやり直しなんてことになったら発狂してしまいそうです……。

周回前提のストーリー構成

全体としてのストーリーはすごく良いのですが、1つのルートをクリアしただけではわからないことが多いので、真実が知るためには周回プレイが必須です。

ゲームをやり込むのが好きな人からすれば別にどうということはありませんが、一般的にはやり込み好きな人のほうが少ないので、下手するとストーリーがすごく中途半端という風に思われてしまいかねません。

「もしかしたら別のルートで真相がわかるのかも?」と考えて2周3周と遊ぶという流れを作りたかったのではないかと思いますが、大多数は1周で満足してしまうような気がします。

世界観がしっかりと練られた良作だからこそ、1つのルートをもっと濃密に作ってもらいたかったですね。

※このページで使用している『ファイアーエムブレム 風花雪月』の画像は、Nintendo 公式チャンネルから引用しています。